夜明けまで15,000マイル (2004年9月〜2010年5月まで)

別府八湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯



ある日の「うまいぞいや哲」

たまたま居合わせたI崎さんから、

「いやぁ、別府(温泉)は凄いっすよ!
 街中、至る所、まるで火事かと思うくらいに、もうボッコボコ煙が立ち上ってるんすよ!」

などと言われたのけども、
「あんた、そんな大層な」などと、少々、眉唾で聞いていた。

ところが―。

実際、別府へ行ってみると、その話は正しく本当だった。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


ホーント、I崎さんの仰られた通り、どこもかしこも、湯煙!湯煙!湯煙!

確かに、こりゃぁ、壮観だなぁ。

そして―。

せっかく別府組んだりまで出掛けて来たのだから、
こらもう、ナニガナンデモ、温泉へ浸かってみたい!

そこで、私がズバッ!とラブリーチョイスさせて頂いた温泉って言うのが、


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


別府八湯の一つ、鉄輪温泉「ひょうたん温泉」なのであった。

何でも、本家ミシュランガイドで紹介されたくらい、物凄い温泉らしい。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


確かに、その入口で目にした看板を眺めてみても、
砂湯、瀧湯、露天風呂、等々、何でもござれのフルコース仕様。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


そして、その看板の直ぐ傍らには、早速、無料の足湯も設置されており、
チンチンの源泉を竹枝に伝わせて、それで適温に冷ます仕組みを取り入れてあるんだそうな。

と言いつつ、いざ浸かってみると、少々、冷まし過ぎのようで、ちと温い。

外にあるだけに、加減が難しいのかなぁ?


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


けど、そんな些事なぞ全くお構いなしのMY SON。

やんやと足湯にご満悦である。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


で、その足湯も早々に切り上げ、ガツーン!と館内へ足を踏み入れてみると、
受付を通った向こう側に、ちょっとした中庭がある。

ここから、それぞれ、女湯、男湯へと、旅立って行く事になる。

そして―。

当然の事ながら、私ゃ、MY SONと一緒に入浴する事になったのだが、
近頃、妙に色気づいて来たコヤツ、裸んなって、下を見せるのが恥ずかしいなどと申す。

しかも、几帳面に腰にタオルを巻き出す始末。

あぁ、そう言えば、自分もこんな年頃があったなぁ、などと、多少、面映ゆく、
また、そろそろ親の存在も妙に疎ましくなって来出す頃合いでもあるのかもしれぬ。

果たして、いつまでこうして自分と一緒に旅行へ行ってくれるのやら?

そんな事をふと感じさせられた脱衣場での一幕なのであった。

さて―。

そんな感傷はさておき、ナニワトモアレ、さぁ、温泉である。

実際に、浴場内へ入ってみると、あらぁ、結構、年季が入っている建物だなぁ。

壁は黒ずみ、床のタイルの色もすっかりと色褪せていて、
見渡してみると、かなーり煤けている。

だが―。

斯様に古式ゆかしく醸し出すその雰囲気こそが、この温泉の歴史でもあるのだ。

「味」なのである。

そう言えば、昔、尾道(広島県)にある昔ながらの銭湯へ浸かりに行った事があるのだけど、
建物はボロいし、風呂は狭い、
けど、どこかホッと落ち着くような何とも言えない良い味を醸していた。

こんな味わいは、決して一朝一夕で出す事はできない。

日本ならではの枯淡情緒と言う奴なのである。

かくして、私ゃ、すっかりとこの「ひょうたん温泉」が気に入ってしまった。

さぁ、望外に広いモノノアワレを感じさせる浴場で、
これから、ザッツ・ワンダホー!ターーイム!!なのである。

そして―。

私は基本的に露天風呂が大好きなので、イの一番に、屋外へ飛び出して行く。

あぁ、青空が気持ち良いなぁ。

しっぽりとそのお湯に浸かって、ゆったりと周りの景色を眺めているだけで、
ホーント、極楽、極楽である。

また、少々赤味掛かったそのお湯は、ヌメリとしていて、舐めてみると、ちと苦い。

恐らく、鉄輪温泉の名の通り、鉄分の多い泉質なのだろうか?

いやはや、それにしても良いお湯なのである。

とは言え―。

他にも色んな種類の温泉もあるのだから、せっかく来たからには、全部、制覇しなくては。

水平に19本も並んだ、頑固にでっかい「打たせ湯(瀧湯)」。

スチームサウナの小さい版である「蒸し湯」。

きっとその名の由来となったであろう、「ひょうたん風呂」。

などなど、時折、木製のベンチに腰掛けて休憩しながら、
とっくりと、小一時間、「ひょうたん温泉」を満喫させて頂く。

そして―。

充分に、癒され、癒され、癒されまくった後、
私は、先程の中庭に再び舞い戻り、MY SONと共に、相方を待つ事にする。
(女性は長風呂なのだ・・・。)

となると、幸せの時間を締めくくるに相応しいものが是非に欲しくなって来る訳で、
すなわち―。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


ガ、ガ、ガツーーーーーン!!


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


何人たりとも、やはり、コーヒー牛乳を飲まずばいられまい。

火照った身体に、クィーッ!と染み込んで行くような美味さ!

ゴクリと飲み干す度に、もう、蕩ける、蕩ける。

いやぁ、こればっかしは止められまへんわ〜〜っ!!


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


しかも、このコーヒー牛乳、今時、珍しく、紙製のキャップをパコッと取る奴。

うむ、ここの方は、風情の何たるか、良くぞ分かっていらっしゃる。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


ついでに、庭の中央に据えてあった「縁起の湯」と言う物も、ちとご所望してみる。

うーむ、これを飲むと、裏ドラがドヒャーン!と乗るようになってくれるのだろうか?
(コレコレ)

とは言え、物は試し。


別府七湯 鉄輪温泉 ひょうたんの湯


ついついグビグビ頂いてしまったのだけども、
今の所、そのご利益にあやかったと言う話は、ぜーんぜん聞かないのであった・・・。


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2009年04月30日(木) No.1694 (国内旅行 2009)

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