夜明けまで15,000マイル （2004年9月〜2010年5月まで）
アメックス小話
とあるスナックで呑んでいた。
閉店時間に差し掛かり、
カウンターに座っていた私の横で、ボックス客の一人がお勘定を済ませようとしていた。
財布からカードを取り出す。
そして、彼の横に並んだホステスに向かって、
「このカードはスンっゴイだぞ！」
などと頻りに喚いている。
ちらりと見やれば、ふむふむ、アメックスのプラチナか。
まぁ、確かに、めったに見られるシロモンではないが、
そんなに自慢する事もなかろうに。
ところが―。
レジを与るママが、こんな素敵な言葉を返して来る。
「クレジットは手数料7％掛かるから、現金にして！現金！！」
少々、煽てりゃ、その客も、大層、御満悦だろうに、
商売っ気がないと言うか、何と言うか。
結構、ストレートな物言いの方なのである。
「け、けど、このカード・・・。」
たじろぐ某客。
「分かった、分かったから、現金でお願いね。」
あくまで、ぶっきらぼうなママ。
雨白の御威光もあったもんじゃない。
まぁ、
価値というのは人それぞれなんだけど、
興味のない方にとってみれば、
アメックスが何色だろうが、「そんなの関係ねぇ」の「おっぱっぴぃ」に違いない。
とは言え―。
雨白ホルダーの方が、そうやって自分のカードを自慢気に見せびらかすシーンには、
よく遭遇するんだなぁ、これがまた。
たかだかクレジットカードくらいで、何を威張りたいんだか。
「はい、マンプリちゃんはお会計5,600円ねぇ。」
はぁ。
ステイタスなんてどうでも良いけど、
もつろん、私（のお勘定）も現金ニコニコ払いなのであり、
その点、マイラーとしては、実に口惜しくさせられてしまう。
見栄よりも実利。
と言いつつ、
カードフェイスについては見てくれ派、従ってゴールド好き、と言うのだから、
何だかよく分からない奴である。
多少の見栄は持っているのかもしれない。
2007年10月30日（火）
No.512
(クレジットカード)
