夜明けまで15,000マイル (2004年9月〜2010年5月まで)

大分 焼き鳥 鶏小舎



予てより、私ン中では、

「熊本=馬刺し!」
「福岡=博多ラーメン!」

などと言う、誠に勝手な食のJFK方程式が、すっかり出来上がっていたのだけども、
そう言やぁ、大分って、一体、何が特産品なんだろう?

「関サバ」、「関アジ」、おぅおぅ、そう言えば、「ふぐ」も有名だったような気がするなぁ。

とは言え―。

「ふぐ」ですか・・・。

ホーント、そんな御大層なもんを食べようと思ったら、
プルルル!正直、幾らフンダクラレルのか?分かったもんじゃない。

参考までに、山口県に住む知人に聞いてみても、
そのお膝元、下関でさえ、一人最低15,000円くらいは掛かる、と言う。

だったら―。

魚系はパスかなぁ。

「関サバ」や「関アジ」であれば、結構、お安く済むと思うんだけど、
困った事に、同行する家人達が余り好きではない。
(あんなにオイシイのになぁ、とブツブツブツ・・・。)

じゃぁ、肉系で攻めてみるか?と言う事で、
私が、九州旅行最後の夜に、カツーン!とセレクトさせて頂いたのが、
大分地鶏で Cherry Bomb!、ドロロン「焼き鳥」大作戦!だったのである。

何せ、「とり天」で有名な所だけに、恐らく鶏肉もンマイに違いない。

などと言う私の安易な当て推量は、
結果的に、見事、カンチャンズッポシ!ズコッ!ズコッ!!ズコッ!!!

いやぁ、ホーント、良い店を見つけたなぁ、だったのである。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


その名も、「鶏小舎」

我々一行が泊まった「大分全日空ホテルオアシスタワー」から程近く、
歩いて、5分くらいの距離にある。

しかも、
ガ、ガ、ガ、ガチョーン!とスナックビルが立ち並ぶ艶やかな繁華街のド真ん中に店を構えており、
あぁ、カミサンとコドモがいなかったらなぁ、
などと言う、誠に不謹慎な事はこれっぽっちも思う事なく、
いそいそと、その暖簾を潜り抜ける事にしたのであった。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


で、いざ店内へ入ってみると、
おぅおぅ、こらまた、かなーり昔っからやっていらっしゃる店なんだろうなぁ。

お湯を入れるポット一つ取ってみても、エライ、年季が入ったものだし、
店の雰囲気も、鄙びた昭和の佇まいを、しんなりと感じさせる。

うむ、私が長年培って来た経験則に照らし合わせてみても、
こーんな雰囲気の店こそ、ンマイ店が多い。

先ずはその素養や良し!である。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


そして、最初に、キャベツとニンジンが皿に盛られてやって来た。

普段、一杯呑み屋へ行くと、キャベツの盛り合わせはよく目にする機会はあるけども、
うーむ、こうしてニンジンまで添えられてあるのは珍しい。

取りあえず、そのまま食べてみると、おりょ!?ニンジンってこんな味だったっけ?

嫌なエグミも匂いも無く、すっきりと甘い。

私ゃ、あんましニンジンが得手な方ではないけども、
こんなニンジンだったら、幾らでも、ボリボリ食べる事ができるなぁ。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


また、キャベツもキャベツで、シャキシャキしてて、非っ常にンマ〜イ!

辛子味噌を乗っけて、バリバリ、ドサドサ平らげる。

勢い余って、オバチャン、お代り〜。

そして―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


いやぁ、やっぱ、焼き鳥屋へ来たならば、地鶏の刺身は欠かせまへ〜ん!

と言いつつ、昔、大阪江坂にある某地鶏専門店で刺身を注文して、
全く、ひ、酷い!モンを食わされた事があった。

恐らくブロイラーの刺身だったんだろうなぁ、
変な匂い、薬の味、ホーント、コレコレだったのである。
(しかも、焼き鳥の方も薬の味しかしなかったので、ほっとんど残し、サッサと引き揚げた。)

あぁ、でも、この刺身を食べると、そんな苦い思い出がモルダウ河のように流されて行くなぁ。
(行った事ないけど・・・。)

そして―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


こっからが本番、ドロロン「焼き鳥」大作戦!

店の方に「おまかせ」で注文していたものが、
カツーン!カツーン!カツーン!と次々とお目見えする事になる。

しかも、その焼き鳥の肉厚がめーっちゃワンダホーッ!
一串食べただけでも、結構、お腹が膨れてしまうくらい太いのだ。

ほんで、一口頬張る度に、ジュワ〜っと鶏肉の旨みが口の中に拡がって、
ホーントに、もう、Cherry Bomb 大炸裂!

また―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


普通、焼鳥屋で頼む「皮」って、もっと貧相でヘニャヘニャしているものだが、
さーすが、本場、大分!
ゴテーン!と連なった「皮」串山脈が、めーっちゃ神々しい。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


ほんで、ちと目先を変えた「鶏の唐揚げ」もガツーン!とお目見えし、
あれま!?我々がいつも食べている奴と、少々、衣が違うぞ。

うーん、何だろう?この触感は?

と言いつつ、これもこれでポニョポニョしてて、断然ンマイ!ので、
いやぁ、手持ちのビールもドンドン進む、進む。

何だか、一皿来る度にお代りを注文しているような・・・いや、気にすまい。

ところで―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


「ズリ」、と言っても、関東圏の方には通じないようで、
関西方面では、一般的に「砂肝」の事を「砂ズリ」と呼称し、
暫くそっち方面に住んでた事のある私にとっては、「ズリ」の方が馴染みが良い。

プリプリ、コリコリ。

あ〜、こんなん食べると、「砂ズリバター炒め」も食べてしまいたくなるではないか!?

とは言え、コースの終わりは、まだまだ先。

もうちょっと自重しなくては、なのである。

案の定、更に―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


ガツーン!と串カツ。

豚インフルエンザなんて何のその、
アッチッチの串カツを、もう夢見心地でご堪能!なのである。

すると―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


油で、少々、胃がギトギトになって来た頃合いを見計らって、
ほんのりとした薄味の鶏スープを運んで来てくれた。

いやぁ、ホーント、癒されるなぁ。

とは言え―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


暫し一服の時間が供されようとも、
鶏尽くしフルコーススペシャルは、依然、続いているのであり、
今度は、ドドーン!と「つくね」が登場である。

例え、胃がギンギラギンにギラつこうとも、
あぁ、この「つくね」だけはカツーン!と食べずばなりますまい。

何せ、私が世界中で最も愛すべき逸品が、この「つくね」と言う奴。

しかも、この「つくね」、脂がめーっちゃ乗っていて、めーっちゃンマイだわさ。

ふにゃぁ、不惑の年を迎えた良い大人が、ついつい夢中にムシャブリついてしまうなぁ。

だが―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


さすがに同行の家人達は、この「つくね」をもって、あえなくギブアップ。

この誠に凛々しい「手羽先」を頂戴させて頂く権利を得たのは私のみ。

あぁ、王道楽土、ここに極まれり。

そして、そんな私の食い意地も、そろそろクライマックスへ突入するのであった。

と言う事で―。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


最後に締めの一品、お茶漬けでサラサラサラ。

ふぅ〜、御馳走様でした!

当りを引いた時の、ある種、心地の良い達成感を噛みしめながら、
我々一行は、この素敵な店を後にしたのであった。

あぁ、今度また、大分に来たならば、是非とも、もう一回、行ってみたいぞ!

かくして、来年の九州旅行の楽しみが、また一つ増える事になったのであった。

ただ、後から考えると、
これまた、私の愛してやまない「火ート」と質的にほとんど同じだったような気がする。

名古屋コーチンと大分地鶏って、味的に似ているのかなぁ?

良心的な店っちゅうのは、味が被って来るって言う事なのかもしれない。

ところで―。


大分 都町屋台街


「鶏小舎」からホテルへ帰る最中に、
どうにも、私好みの、実に芳ばしい美食街を発見したのであった。


大分 焼き鳥 鶏小舎 都町


都町屋台街だって。

その時―。

あぁ、カミサンとコドモがいなかったらなぁ、
などと言う誠に不届き千万な事は、モツロン、微塵も思わなかった事は言うまでもない。


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2009年05月09日(土) No.1704 (国内旅行 2009)

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