夜明けまで15,000マイル （2004年9月〜2010年5月まで）
修行におけるオトク度調査 その3
【参照】
修行におけるオトク度調査 その1
修行におけるオトク度調査 その2
さて―。
今まで述べた事を、簡単に、まとめてみると、
・JALにおいて、「修行」で得られる対価は、概算で、120,000マイル。
（30回搭乗の場合）
・120,000マイル＝ハワイまでの特典航空券、Yクラスならば3名分、Cクラスならば2名分。
・Yクラス利用であれば、ごく一期間を除いて、ほとんど元を取る事が困難である。
・Cクラス利用であれば、期間を問わず、お得感があるが、
修行費用≒ノースウエスト航空のCクラス利用代金（2名分）である事を考えると、
それでも、総合的な収支はトントンである。
と言う事が言えよう。
だが―。
上記の事だけで、結論を出すのは早計である。
その他に、
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��ショッピングマイル
についても、少々、言及しておく必要があるだろう。
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「修行」について、
金銭的なメリットには乏しいものの、
毎年、毎年、JALの「上級ステイタス」を維持していたいのだ！
なんて言う、「上位ブランド志向」を持つ方であれば、
それなりの付加価値は存在するだろう。
そもそも、
高い、安いは、基本的に個人の価値観に拠るものであり、
それは、十人十色、千差万別、のものである。
青いカードを持っているってだけで、
その人の所有欲を、充分に満たす事ができる、
と言うのであれば、
それはそれで、お得感がある、と見る事ができ得る。
だが―。
何度も繰り返して恐縮だが、
「修行」における金銭的な収益は、ほとんどない。
（労力を考えると、完全な赤字であるとさえ思う。）
なので、
例え「サファイア」ステイタスを頂けたとしても、
個人的には、めーっちゃ高い買いモンであると思う。
（詳細は後述）
唯一、
「修行」をするためにこそ、「サファイア」ステイタスは有用なのかもしれないけども・・・。
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何が何でもJALでなきゃ嫌だ！
って方々が、この部類に入る。
服はシャネル、バックはヴィトン、時計はやっぱりエルメスで！
なんて言う、ある種のブランドに対して、特別のコダワリを持つ方々である。
確かに、
各航空会社において、サービスなり、イメージなり、全く違うものなのだから、
JALブランドに対して、
格別の思い入れを持っている方がいたとしても、決して不思議ではない。
多少（？）高くても、JALブランドに格段の価値を見出し、
それに身を委ねる事によって、自身の満足感を生み出す事のできる方々。
東京⇔ハワイを飛行機で移動する、と言う手段は同じなのだけども、
ノースはNO！
コンチもNO！
チャイナもユナイテッドもNO！NO！NO！
と言うワガママな価値基準を持った方々ならば、
修行獲得マイルは、純粋にJALの航空運賃だけの比較となるので、
一応、お得であると判断し得る。
しかし―。
物を選べば、ユニクロだって、決して捨てたモンではない。
要は、ハワイまで安全にソツなく飛んでくれりゃぁ、良いだけの事である。
機材も、大体、ボーイング製だし、
（各社が備える機材の新旧はあろうけども）
大きな違いは、乗組員が日本人か外国人かの違いだけである。
いわしの頭も信心から、
とは言うけれど、そこまで盲目的になる必要は全くないだろう。
少なくとも、私は、そう思ってしまうのである。
��ショッピングマイル
結構、「修行」マイルとショッピングマイルを混同して考える人が多い。
けど、
ハッキリ言って、両者は、まるで違うものである。
原則、
ショッピングマイルは、どんな使い方をしようが、100％お得である。
ショッピングマイルは、
商品を購入する際に頂けるクレジットマイル（を貯めたもの）等である以上、
手元には、ちゃーんと商品が残る。
マイルは、あくまでプラスアルファで頂ける代物なのである。
一方―。
「修行」の方は、
「飛行機＝短時間で長距離を移動する」と言う、元々の商品価値を放棄して、
オマケの部分だけを目的化しているものなので、
手元には、ぜーんぜん商品が残らない。
残るのは、費用と疲労だけである。
って事は―。
例えば、
10,000マイルを10,000円換算でICチャージして、バーゲンチケットを購入する、
と言う技があるそうだけど、この場合、
・ショッピングで貯めたマイルを使用 → 100％オトク
（効率的かどうかは、また別問題）
・「修行」で貯めたフライトマイルを使用 → 1マイル＝3.7円換算を下回っているので損
である。
バーゲンチケットを購入すれば、フライトマイルが付いて来るのがメリットだけども、
「修行」マイルの場合、
取得費用が、ドドーンと、まるまる掛かっているのだから、
1マイル＝1円換算で使用してしまっては、全くの大赤字である。
だからこそ、
「修行」マイルについては、めーっちゃ使い方を考えなくてはいけないのである。
ところで―。
JALの上級ステイタスには、結構、多くの恩典もあって、
国際線のアップグレード券が貰えるとか、
サクララウンジを使えるとか、
フライトマイル100％ボーナス加算であるとか、
それなりのお得な部分もある。
けど、
それは、普段、よく飛行機に搭乗する方々ならば、得する特典なのであって、
年に2〜3回くらいしか飛行機を利用しない人であれば、
ほとんどメリットのないものばかりである。
現に、私がサファイアを取得した時も、
そん時、まーったく海外渡航する機会がなかったものだから、
頂いた国際線アップグレード券も、
結局、使う事ができずにゴミ箱行き、と言う憂き目に会っている。
そして、
ラウンジについても、空港にはクレジットカード会社のラウンジもあり、
（VISA等のゴールドカード保持者無料。）
別に、無理して、航空会社のラウンジを使う必要もない。
フライトマイル100％ボーナス加算にしても、
それこそ、普段、飛行機によく搭乗する方にのみ、メリットのある事である。
事程左様に、
私は、「修行」に対して、
ちーっとも有益な価値を見出す事ができないでいる。
必死こいて、トントンでは、
何をやっているのか、全く分からない。
ただし―。
JGCは一生モンだから、一度は取得してみよう、
と思う事があっても良いだろう。
しかしながら、
それにしても、毎年それなりの年会費が発生するものであり、
自分にとっての有益さを、きちんと把握しておく必要がある。
何度も言うが、
マイルとは、決して無理して獲得するものではないのである。
＜了＞
【註】
これらの内容は、「航空旅行快適術」様を、大いに参考とさせて頂きました。
改めて感謝申し上げます。
2006年10月23日（月）
No.115
(修行)
