山形空港、涙の欠航物語
山形空港って、変な空港だと思う。
普通、空港から市内へ移動する時には、リムジンバスを利用する事が多いと思うのだけれど、
山形空港の場合、
何やよう分からけど、乗り合いタクシーなのである。。。。。。。
(一応、名称はエアポートライナー。ちなみに1200円。)
しかも、事前予約が要る。
まぁ、予約無しでも、一応、乗れる事は乗れるのだろうが、
何せ、たったの8名しか乗車できないものだから、当然、定員オーバーとなる事態もあり得る。
そんな時には、恐らく予約者優先になるであろうから、
やはり、予約は、きちんと入れておいた方が、何かと安心なのである。
で、山形出張最終日。
私は、空港へと向かうべく、ボケーッとバス停でエアポートライナーを待っていると、
出発時刻より随分早く、そのエアポートライナーは到着した。
するってーとやね。
運転手さんが車から降りて来て開口一番、
「JALの東京行き、欠航らしいけど、そんでも、乗ってく?」
な、
な、
なんですと〜〜〜〜〜〜っ!
それじゃぁ、困る!
困るのである!
私ゃ、帰りたいのだ。
自分ちで、のんべんだらりん、心行くまで寛ぎたいのだ。
ところが―。
山形発東京行きってーのはやね、
いかんせん、たったの一日一便しか飛んでないと来たもんだ!
って事は、もう一日、ここで延泊しなきゃならないって事?????
ほんで、そん時の宿泊代って、もしかして、こっち持ち?????
などと大層不安を覚えるも、
こればっかしは、実際に空港へ行って、直接、情報収集してみたりする他ない。
JALのお姉ちゃん、何とかしてチョンマゲ!
私は、悄然としてエアポートライナーに乗り込み、
取りあえず、山形空港を目指したのであった。
するってーと。
空港へ到着するや否や、一目散にJALのカウンターへ駆け付けてみると、
何やよう分からんけど、JALのお姉ちゃん達が、しきりに恐縮しまくっている。
何でも、
天候不良等のアクシデントではなくて、
単に使用機材が手配できなかったせいで、欠航となったらしい。
おおぅ、そいじゃぁ、私ゃ、強気に出ちゃうよ!
だが―。
私が、強く言うまでもなく、
JALのお姉ちゃん達は、もう、それはそれは見事にテキパキと対応して下さったのであった。
―翌日の便に振替は可能でございます。
―延泊の手配も、よろしければ、こちらでさせて頂きます。
―もちろん費用はこちら(JAL)負担でございます。
あぁ、やっぱし、日本の航空会社は良いなぁ、と、つくづく思わされる。
ところが―。
私が、しゃーなし延泊に決心が傾きかけて来た所、
JALの担当のお姉ちゃんが、それとは別に、スンゴイ提案を出されて来た。
「もしお急ぎであれば、ANAで仙台空港から小松空港への直行便がございますので、
そちらに振替させて頂く事も可能でございます」
な、
な、
なんですと〜〜〜〜〜〜っ!
せ、仙台空港って、あーた、ここ山形空港から一体全体何km離れていると思ってんの!?
もう、ベラっボーに遠いし、第一、そこまで行く交通手段がないやんか!
ところが、ところが―。
JALのお姉ちゃんいわく、
「よろしければ、タクシーを使って仙台空港まで移動して下さい」
た、
た、
タクシーですと〜〜〜〜〜〜っ!?
しかも、そのタクシー代も、全額ズッポシJALで負担させて頂くと仰る。
一体ナンナンデスカ?この神対応は????
これじゃぁ、どう考えても、JALが赤字になっちゃうよ!
と言いつつも―。
JALのご好意に、ありがたく甘えさせて頂く事にした、この私。。。。。。。
だって、早く帰りたかったんだもん!
ほんで、JALのお姉ちゃんが、ANAの予約も取って下さったんだけど、
その際、飛行機代実費(ノーマル運賃!)と、お詫びのお食事代として1,000円も頂戴する。
何だか、かえって、こちらが申し訳ないと思うくらいに、至れり尽くせりが目白押しで、
いやぁ、わしゃ、生涯、JALファンになっちゃうぞ!
で。
およそ1時間半くらいで、無事、仙台空港に到着すると、
私は、心の中で、めーっちゃ頑張って下さったJALのお姉ちゃん達に手を合わせる。
あいがとー!JALのお姉ちゃん!
お陰で、めーっちゃ助かりました!
そして―。
JALの手厚いご好意は、パツーン!と牛タン定食へと化ける。
もつろん、涙がチョチョきれるくらいに、ンマかったのは言うまでもない。