サン・ヴィート・ロ・カーポのビーチで寝転んで その2
だが―。
それでも何とか気を取り直して、ザブンと海へ突っ込んで行く。
やっぱねぇ、せーっかく遥々シチリアまで、やって来たんだもの!
存分にビーチを堪能しなきゃ!
と言う事で、サン・ヴィート・ロ・カーポの岩山を遠目に眺めながら、
悠久の気分で、ホケ~っと海に浮かぶ。
日がな一日、チャプチャプ、チャプチャプ。
そして―。
時には、景気付けに、「Nastro Azzurro」ビールをガツンとやっちゃったりなんかしちゃったりしてね。
いやぁ、海辺で呑むビールは、もう抜群にンマイ!のであーる。
と言いつつも―。
さすがにヘロっヘロのまま、ホイホイ海へ飛び込んで行く訳にもいかず、
酔っ払った頭をゆっくりと覚醒すべく、ビーチチェアに寝そべりながら、煙草をプハーーッ!
え?ビーチは禁煙じゃないかって?
とーんでもない。
ヨーロッパって、実に喫煙に寛容な国ばかりであり、
ここサン・ヴィート・ロ・カーポのビーチでも、
老若男女問わず、そこいら中で、皆、プカプカ煙草を愉しんでいる。
(そもそもパラソルには灰皿がデフォルトでセッティングされてあるんだよ〜ん。)
私の体験上、煙草に矢鱈とウルサイのは、
ムードに流されやすい国民性の日本と、そして、今や不自由の国アメリカの一部だけ、じゃないのかなぁ?
そして―。
「修証一等と云うが、未だ至らぬ。」
あぁ、相も変わらず、同じ本ばかり!
と言いつつ、世界で初めて(多分)シチリアに京極夏彦さんの「鉄鼠の檻」を持ち込んで、
再び、豁然大悟の境地に挑む。
微睡む。
海に浸かる。
そしてまた本に耽る。
そんな素晴らしい一日は、たちまち終わる。
すると、翌日。
もちろん、この日も、ビーチで、ノンベンダラリと存分に呆けようと、勇んで行くと、
あらま!?
めーっちゃ、海が透き透きやんけ〜〜〜〜っ!
もうねぇ、昨日の海は一体なんだったの???と思ってしまうくらい、水が透明になっちゃってて、
いやぁ、神様の気まぐれにも程があるっちゅうねん!
で、大層気を良くして、全く昨日と同じような事を繰り返す。
海に浸かる。
呑んだくれる。
本に耽る。
微睡む。
するってーと。
あいや=!
午後から、めーっちゃ水が汚くなって来たやんけ〜〜〜〜っ!?
しかも、何やよう分からんけど、泡まで浮いちゃってるし。。。。。。
あぁ、これも大自然の摂理と言う事なのだろうか?
日によって、あるいは時間帯によって、ぜーんぜん海の透明度が違うのであーる!
と言いつつ、地中海って、地形的に、海が閉ざされちゃったような状態みたいなもんだから、
結構、色んなもんが回遊しちゃってんだろうなぁ。
ささやかながら、Day3が終わる。