二日目の朝。
妙見温泉に、世界で初めてセントマーチンの風を持ち込んだ男は、ハタと気付いてしまった。
無い!
無い!無い!無い!
日本秘湯を守る会のスタンプ帳が、無いではありませぬか~っ!?
そう。
今回の旅行で、何やかんやとトラブルに見舞われ続けているんだけど、
その中で、最も致命的な失敗と言うのがコレ。
あぁ、見事に、スタンプ帳を家に置いて来てしまったのであーる!?
と言いつつ、忘れて来てしまった物は、今更どうしようもないので、
おりはし旅館さんのスタッフに、ご相談させて頂くと、
・スタンプ帳の新規発行は可能。ただし、合算は出来ない
との事なので、
・後日、スタンプ帳を宿に郵送させて頂く
と言う作戦を取らせて頂く事にする。
ふにゃぁ、余計な手間が増えてしまったなぁ。。。。。。。
大層ガッカリしつつも、エイヤッと気を取り直し、
私は、二日目の目的地、今回の旅行最大の山場である、「池田湖」へと
旅立つ事にしたのであった。
と言いつつもー。
大きな地図で見る
これがまた、結構、遠いんだわさ。。。。。。
おりはし旅館さんから、ざっくり、100kmくらい離れている上に、
MY GOD!
いざ向かってみると、途中、指宿スカイラインの知覧IC~頴娃(えいえき)ICが、
土砂崩れのため、通行止め!?
しかし―。
そんな不測な事態にも、決して、めげる事なく、
ひたすらカーナビのリルートを繰り返しつつ、必死こいて、車を走らせて行くと、やがて、
ィィヤッホーーーーーーーイっ!
ようやく池田湖へ御到達だぜ、コンチクショーーーーーーッ!
茫と靄掛かって、うっすらとしか湖全体を見渡す事が出来ないけども、
返って神秘的な雰囲気が増し、中々、幻想的な光景なのであーる。
そして―。
池田湖を一望できる小高い山の上から、ドンドン下の方へ降りて行くと、
直ぐに池田湖畔へと辿り着き、続いて、「池田湖パラダイス」と言う道の駅に打ち当たる。
ほんで、そこには、
ヲヲヲヲヲヲヲヲ!
イッシー君!
しかも、イッシーって、ナ、ナ、ナーント、二瘤だったのかぁ、
などと言った、一般の人には、誠にどうでも良いような事で、大層、感激する。
また、反対側から見てみると、このイッシー君、何やらニヤリと笑っているようで、実に小憎い。
あぁ、でき得れば、実物をこの目で是非見てみたいものだなぁ。
ところで―。
話は、ちと横に逸れるけども、後日、この写真を見て、ある重大な事実に気付く事になる。
と言うのもやね、旅行から帰って来て数日後、バタバタと写真を整理していたら、
むむむ?
なーんなんですか?この右上のゴミのような物は????
(上記の写真、右上の空の部分にある小さなポッチリ。)
そう。
何やよう分からんけど、一眼レフカメラの内部にゴミが入り込んだようで、
これ以降の写真には、ぜーんぶこのゴミが写り込んでしまっていたのであーる。
と言いつつ、今更気付いたところで、後の血祭り。
あぁ、写真を修正するのが、めーっちゃ大変なんだな、もし~。。。。。。。
さて。
それでも、何とか気を取り直して、話を先に進めさせて頂くと、
我々御一行が、池田湖へ辿り着いたのが、ちょうどお昼時の事だったから、
件のイッシー君が温かく見守る「レストラン菜の花」で、
パツーン!とランチブレイクさせて頂く事にした。
で、早速、レストランの中へ入ってみると、
エエわぁ、この雰囲気。
何やら古めかしくモッサリとした店の造りは、あぁ、心潤わしき昭和40年代の香りがプンプン!
で、お腹も、めーっちゃ空いていたので、直ぐ様、メニューをパラパラ繰ってみると、
あらま!?
ぶ、ブラックカレー!?
鼻田香作さんって、巡り巡って、こーんなトコで活躍なさっていたのね。。。。。。。
しかし―。
ブラックカレーも良いけれど、ベタに、イッシー丼と言うのも捨て難い。
そして、大層、食い意地の張った男は、散々迷って迷って迷い倒した挙句―。
ぱ、パラダイス丼で勝負だぜ、コンチクショーーーーッ!
(ついつい「当店一押しメニュー」と言う言葉に負けた・・・・・。)
何でも、パラダイス丼と言うのは、
指宿界隈で力を入れていらっしゃる「温たまらん丼」シリーズの一つなのだそうだ。
ほんで、これがまた、存外にンマイ!
上に乗っかってんのは、チャーシューとオクラと温玉、と言う、とってもシンプルな構成なんだけど、
分厚いチャーシューは、モツロン、地元、鹿児島特産黒豚の贅沢版!
程良く甘く煮付けてあって、お肉自体も、めーっちゃ柔らかい。
ご飯と一緒に、バクバク掻き込んで、うほぅっ!極楽!極楽!
そして―。
ガッツリ、パラダイス丼を平らげて、暫し、大層、悦に入っていた私に対して、
突如として、ある一報がもたらされたのであった。
なぬ!?
イッシー君が現れたんですと!?
そう。
意外と、イッシー君って、昭和の忘れ形見みたいなものではなく、
平成の御世に突入した現在でも、ちょくちょく目撃情報が頻発していると言うのである!?
私の緊張は、最大限に高まって行ったのであった。
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