だーかーらー。
お前は、吉田類かっつーの!
などと言ったところで、さて―。
松山出張、午後の部は、何とか一通り、瑣末なお仕事を済ませると、
日がとっぷりと暮れた夜ともなれば、ウヒョヒョヒョヒョ!
パツーン!と呑んべの時間が、いざ到来!なのであーる!!
と言う事で、私が伺った先が、
一番町にある焼き鳥屋さん「駿河台」さん。
どうも御家族全員でお店を営んでいらっしゃるようで、
ビールを注文すると、
「料理ができるまで、これでも食べちょって!」
などと大層威勢の良い女将さんがコンニャクの炊いた奴をアテに出して下さった。
これが実に良いアテ。
たったこれだけで、たちまちビールを一杯空けてしまう。
するってーと。
「ウチはこれが名物やけねぇ、朝絞めた鳥しか出しよらんのよ!」
程なくして女将さんが運んで来て下さったのが、
オホッ!鳥のきも刺しだぜ、コンチクショーーーーーーっ!
あぁ、そう言や、どこぞのバカタレ社長のおかげで、この手の逸品が食えなくなって久しい。
大体、フツーのアルバイトさんに、こーんな菌に敏感なもんを調理させるから、
あってはならない「間違い」が起こってしまうのである。
技術を持った職人さんが、鮮度の良い肉を切るなら、まーったく問題ないのである。
なのに、バカタレ社長が、法律で決まっないとかナントカ、
下手にお上に楯突いてしまったからいけない。
おかげで、法律が厳格化され、
今や、普通の店で「牛のレバ刺し」を提供する事は、犯罪となってしまったのである。
お金の掛かるそれ用の厨房設備を新しく取り揃え、
プラス、湯通しして味を落とした上でないと、「牛のレバ差し」は食えない物となってしまったのだ。
法律を杓子定規に厳格化するよりも先ず、
調理人の「腕」と「無知」こそが原因だったのだから、
フグのように「レバ刺し専用調理免許制」にしてしまえば良かったのに、
などと思うも、後の血祭り。
かくして、日本の食文化から、また一つ、貴重な一品が、消えてしまったのである。
ホーント、悔しいったら、あ~りゃしない!
そして、そんなどうにもならない鬱憤が肚に溜まっていたからこそ、
この「鳥のキモ刺し」には、めーっちゃ感動したのである!
女将さんの言う通り、その身は綺麗なピンク色に輝いており、
その新鮮ぶりは直ぐに見て取れる。
勢い、口に入れると、おおぅ、ひっさしぶりのこの感触!
ゴマ油にたっぷり絡めたそれは、コリコリ、プリプリしていて、
かぁっ、非っ常にンマイ!ぜ、コンチクショーーーーーーっ!
ほんで、そうこうしている間に、
次から次へとドンドン運ばれて来る焼き鳥群に大層機嫌を良くしながら、ビールをグビグビっ!
オホっ!今日の疲れが吹き飛んじゃうなぁ!
と言いつつ、ンマイ!焼き鳥に、キンキンに冷えたビールと言う黄金方程式の合間に、
キャベツをポリポリ、この場末感も堪らない。
「この焼き鳥のタレを使って、(マカナイ用に)ブリの照り焼きを焼いたら美味しいんよ!」
女将さんとの会話も、本当に良いお酒のアテにもなっちゃって、ついつい―。
も、もう、バ、バ、バビューン!と空を飛ぶ勢いで、
熱燗まで頼んでしまうこの私。。。。。。
鳥ユッケに舌鼓を打つ頃には、すーっかりと酩酊状態、正体を無くしつつも、
甘っ!
この超甘いだし巻き卵を頬張った瞬間に、頭が覚醒する。
これも、当店自慢の名物なんだそうな。
だが―。
「せっかく石川から来られたんじゃけ、この大根もサービスね!」
「手羽先も、ついでに焼いちょるけ、これも良かったら・・・・・。」
お、女将さん、そ、そんなに出されても、も、もう、お腹一杯で、食えましぇ~ん!
気さくで、温かくて、良いお店。
「駿河台」さんは、松山一番町にある。
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