マンプリの酒場放浪記1杯目 秋田川反「肴屋ひさご」
お前は、吉田類かっつーの!
と言う事で、さて―。
先般、お仕事で、もうグワワワ~ン!と秋田まで行く羽目になってしまった私・・・・・。
あぁ、正直言って、めーっちゃ遠い!
何せ、地元金沢からだと、飛行機を利用して、東京羽田経由。
で、そっからパツーン!と秋田まで飛ばなきゃいけないから、
移動時間だけで、およそ6時間くらい掛かっちゃったんだなぁ、これがまた・・・・・。
と言いつつ、私、人生お初の秋田県!
果たしてどんなトコなのか?と、結構、興味津々で出掛けたのであった。
で、当日、何やかんやと所要をやっつけ、ようやく待望の夜を迎えると、
私は、独り、秋田市の繁華街、川反まで足を運んでみる事にした。
(ちなみに、川反とは、「かわばた」と読む。)
するってーと。
ブラブラ歩いていると、おおぅ、何やら、男心をしゃなりと擽るような小料理屋を発見!
暖簾に「肴屋ひさご」。
いやぁ、どことなく名店のオーラが漂ってるようではあーりませんか!
と言う事で―。
私がこれまで長年培って来たノンベの勘を信じて、勢いよく飛び込んでみると、
ありゃ!?
だーれもお客さんがいないではありませぬか~っ!?
もしかして、ノンベの勘が大ハズレ!?
失敗しちゃった!?
と言いつつ、直ぐに店を出るっちゅうのもオトナゲナイし、
適当にチョコっとツマんで、早々に退散しちゃいますか。
なーんて事を最初は思っちゃったんだけど、
いやいやいや、
結果を言えば、これがまた見事に大当たり!
人の良い話し好きの女将さんと朴訥な板さんがお二人で切り盛りなさっている、
実に小粋で良いお店だったのであーる。
何しかねぇ、一発目のお通しがコレなのである。
秋田県って、いきなり具材がたっぷりの味噌汁から始めちゃうの!などと大層驚きつつ、
タラの卵の醤油漬けやらゴボウの和えた奴やら、もうウットリ。
あぁ、私のような中年男子にとっては、この手の肴って、ホーント、弱いのである。
しかも、それぞれ素朴な味で、実にンマイ!
従って、寒い寒い秋田の夜だってーのに、これだけで、ビールをグビグビやってしまい、
はぁ、秋田へ来て良かったなぁ、の幸せ街道。
そして―。
ふと壁に貼られたメニューを見渡してみると、
ありゃ!?
ひ、ひ、ひれ酒があるではありませぬか~!
こーんなもんを見せられては堪らない。
乾坤一擲、
ズババババーン!ひれ酒をご注文だぜ、コンチクショーーーーっ!!
ほんで、こーんな余計な物を頼んでしまうから、
ついつい、酒のアテにはバッツシのさつま揚げが欲しくなる。
しかも、これ、辛子蓮根入のさつま揚げなんですぞ!
いやぁ、こーんなもん、私の大好きな九州でもぜーんぜん食べた事がない、
まさに鹿児島と熊本の絶妙なハイブリット。
もつろん、かぁっ辛か~っ!でも、めーっちゃンマイ!
ほんで、更に調子に乗って、はたはたのお寿司もご注文。
これまた、ホーント、涙がチョチョ切れるくらいンマーイ!ンマーイ!ンマーイ!
白身を舌で楽しむのはもちろんの事、
中に入った卵が、口の中で、コリコリ、プツプツと、おほぅ、弾ける弾ける!
で、つまつま肴を頂きながら、ガンガン呑んで呑んで呑んで。
その内、うぃ~、何杯お代わりしたのか?ぜーんぜん覚えてないくらい、
すーっかりと出来上がってしまってる所へ―。
「よろしかったら、どうぞ。」
などと女将さんがサービスで出してくれた、秋田名物「いぶりがっこ」!
でも、あれ?
「いぶりがっこ」の上に、スライスチーズが乗っかってるぞ。
変な組み合わせだなぁ、と思いながら口へ運んでみると、
ギャフン!
これがもう、めーっちゃンマイ!のである。
チーズと「いぶりがっこ」が、めーっちゃ合うのである。
あぁ、こーんなもん出されたら、またもやお代わりしなくてはいけないではありませぬか~!?
とは言え、楽しい時間の経つのはナント早い事か。
さすがに、も、もう呑めまへ~ん!となった所で、潔く投了。
ところが―。
お勘定の金額を聞いて、更にビックリ!
さすがに金額は書けないけども、これがまたねぇ、もう、めーっちゃお安いのである。
何だか、ホーント、こちらが大変申し訳なくなるくらいのお値段だったのであり、
遠い金沢から来た田舎モンを、温かくもてなして下さった女将さんの心遣いにホロリ。
秋田は良い街なのである。
関連ランキング:レストラン(その他) | 秋田駅