羽田空港 帰宅難民の夜
もうねぇ、地震があった当日、私ゃ、見事に羽田難民になっちゃったんだけど、
後から振り返ってみると、かなーりラッキーな奴だったのかもしれない。
これがもし、どこぞのJR駅で足止めを食う事になってたら、
それこそ、寒い夜風が吹きすさぶ駅構内で、
プルプル震えながら、一晩を過ごさせて頂く事になっていたと思う。
ところが、羽田空港では、
京急もモノレールもパツーン!と運航停止になっちゃって、完全な陸の孤島になってしまったんだけど、
幸い、水もあれば、電気も来てる、インフラ面では、ほぼパーフェクトな状態。
しかも、空港内って、結構、密封されてて、意外と暖かかったんだわさ。
と言う事で、私なんて、大概、ヘナチョコの部類にはなるのだろうけど、
一応、今後の参考がてら、実際に体験させて頂いた羽田空港での一部始終を、
一記録として留めさせて頂く事にしよう。
地震が発生して直ぐに、カードラウンジから、JALのサクララウンジへと移動させて頂いたんだけど、
あれ?ここってダイヤモンド・プレミアラウンジの方だったっけ?
(無論、私ゃ、サファイア資格だから普通は利用できない。)
最近、JALのラウンジなんて、ほっとんど使ってないから、詳しくは分からないんだけど、
取りあえず、飛行機が飛ぶ事を信じて、
このラウンジ内で、ただひたすら待ち続けていたのであった。
ところが、いつまで経っても、全く飛ぶ様子もなく、
こりゃまた、結構!
なんてツマンナイ事ばかり考えていたのであった。
―で。
結局、一部の便は飛んだみたいなんだけど、残念ながら、ほっとんどの便はガツーン!と全滅。
(小松行は、14:55発のみ、3時間遅れで出発。)
あえなく空港泊が決定してしまったのであった。
けど、一応、JALのスタッフに周辺ホテルの電話番号一覧表を頂いて、
チョコチョコ、ホテルへ電話を掛けてはみたのである。
ところが、タイミングが悪かった。
なまじ飛行機が飛ぶのを期待して、待っていたものだから、
電話予約開始の波に、物の見事に乗り遅れてしまったのである。
その時、ちょうど19時くらい。
どのホテルへ電話をしてみても、もう見事に出ない出ない・・・・・。
例え、繋がったとしても、判で押したように「満室です!」のオンパレード。
試しに、グランドハイアット東京にも掛けてみたんだけど、
ふにゃぁ、ダイアモンドメンバーの御威光も、ぜーんぜん通じる事なく、
ここでも、やはり、「満室です!」の一点張り。
(まぁ、例え部屋が取れても、移動の足もなかったんだけどね。)
もちろん、ハイアットリージェンシー東京も×。
だったら、しょうがない。
東京都内のホテルと言うホテルは、隅から隅までズズズイっと満室なんだろうと推察させて頂き、
空港で泊まってやるかである。
ハイアットでもダメなのだから、どこへ掛けても同じなのだろう。
ところで―。
そうそう、この事は書いておかなきゃ。
そン時、全くと言って良いほど、携帯電話が繋がらなかったものだから、
普通の方と同じように、公衆電話を利用させて頂く事にしたのであった。
ただ、JALラウンジ内に公衆電話はなく、ラウンジの外に設置してある奴を使わせて頂いたんだけど、
驚いた事に、いくら電話を掛けてみても、入れた10円玉が、そんぐりそのまま返って来るのである。
(参考までに、カードラウンジの方は、10円玉が使えないカード式の公衆電話であった。)
後で調べてみた所、以前、阪神大震災が起こった時にも、やはり携帯電話が繋がらなくなって、
大勢の方々が公衆電話に殺到したんだそうな。
で、電話内に収め得る10円玉の許容量がパンクして、
結果、電話を掛ける事ができなくなってしまったんだとか。
だもんで、こう言う非常時には、電話の中に10円玉が溢れ返らないように、
何回利用しても、10円玉が返って来るように設定し直すのだそうである。
とここで、紙幅が尽きてしまった。
続きはまた。